OHSCにて企業ご担当者と福祉作業所を訪問

8月1日(金)、青梅羽村企業連携社会貢献プロジェクト(OHSC)活動の一環として、参画企業の日野グローバルロジスティクス株式会社(青梅市)、カシオ計算機株式会社(羽村市)のご担当者とともに、福祉作業所の現場を訪問しました。
青梅羽村企業連携社会貢献プロジェクト(OHSC)は、住友金属鉱山株式会社と当研究所の共同研究「立地地域の貢献度調査モデルケース試行」の一環として2023年1月から活動。現在は青梅市社会福祉協議会が事務局を務め、青梅、羽村両市の企業、市役所、社会福祉協議会が参画し、官民連携、産福連携を通じて広域地域での社会貢献を目指す、全国でも類を見ないプロジェクトです。
今回の訪問は、4月25日に開催されたOHSC全体会のワークショップにおいて、「福祉作業所の課題・ニーズの解決」をテーマに意見交換を行った際、作業所側から「現場をぜひ見に来てほしい」とのご要望を受け、実現したものです。当日は、羽村市の「スマイル工房」と、青梅市の「かすみの里」の2カ所を訪問しました。
最初に訪問したスマイル工房では根岸所長の案内でまず厨房を見学、パンの袋詰めや出荷作業の様子を拝見しました。この日は約90人分の注文があったとのことですが、利用者とスタッフの計6名が手際よく作業を進め、30分ほどで出荷準備が整いました。


次に、イヤホン巻きやドアノブ部品組立の軽作業の現場を見学。OHSCの活動を通じてつながった企業や、以前訪問した株式会社MNH(調布市)から新たな受注があったというお話も伺い、活動の広がりを実感する機会ともなりました。
最後は根岸所長との意見交換。スタッフの方から伺った「褒めること」「飽きさせないこと」が利用者との関わりにおいて重要であるというお話に対し、企業の現場でも同じような配慮が求められることなどを共有し合いました。
続いて訪問した青梅市の「かすみの里」では、スタッフの大宮様の案内でベルマークの回収作業や、ベアリング、農機具部品の組み立て、封筒詰めの軽作業などを見学。見学後には大宮様を交えて意見交換を行いました。

スマイル工房と同様、ここ数年で東京都の平均を上回る工賃の水準を達成できているお話や、利用者の方々の「心のよりどころ」としての作業所の存在意義など、前向きなお話の一方、受託先を見つける「営業」をスタッフ自らが動かねばならず、課題となっているお話等を聞かせていただきました。

参加した企業ご担当者からは、今後、訪問での気付きや感想を部署内で共有する報告会の開催を通じ、売上を伸ばしつつ販売を継続するために何ができるかを考えていきたい、等のご感想をいただきました。
引き続き、当研究所ではOHSC活動を支援してまいります。