農福一体のソーシャルファーム

多摩大学総合研究所

8月9日、公益社団法人日本フィランソロピー協会の主催する「福祉×産業で実現する Well-being なまちづくり研究会」の第1回勉強会が、ひかりプラザ(国分寺市光町)で本研究所協力のもと開催されました。本学長島教授のゼミからも学生が2名参加し、準備の協力やワークショップへ参加しました。

7月12日に開催されたオリエンテーションに続き、自治体からの参加者は今回から4回に渡り、福祉や産業の分野でご活躍するキーパーソンの講演を通じ、福祉と産業のそれぞれの既存分野を「越境」した観点から、その地域の課題を考えていきます。

第1回目の今回は、埼玉福興株式会社代表取締役の新井利昌氏をお迎えしました。新井氏は埼玉県熊谷市を拠点に、障がい者に生活と農業による就労の場を提供する埼玉福興グループを率い、一般の労働市場での就労が困難な人々を積極的に雇い入れる社会的企業「ソーシャルファーム」の運営を中心に、さまざまな背景をもった人々がともに働き、活躍できる社会の実現を目指しています。

新井氏の講演では、農業と福祉だけにとどまらない農福連携の形や、ソーシャルファームが何を目指しているのか、同社の熊谷市内企業や団体等、社会各所との有機的なつながりについて、そして主力の埼玉農場(オリーブ、野菜を栽培)を地域の方々とのつながりから信頼を得、耕地面積を広げてきた経緯等についてお話をいただきました。

講演後、参加者はワークショップへ参加。参加者からは、新井氏の構想が農業や福祉という枠を越境した大きなスケールへの驚きや、現場で様々な背景を持つ方へ丁寧に接し、先入観を持たずに時間をかけて対話している経緯などが勉強になった、などの声がありました。

次回の勉強会は、10月12日に開催されます。

新井氏による講演の様子
参加者による質疑応答の様子
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